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つれづれに思うこと、本や映画の感想、菜食レシピなどなど、心のままに書き綴っています。
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 修養のため9月22,23日と東京に行っていた。

私は九州の田舎に住んでいるため、普段は車で移動する。自分で運転し、どこへでも、好きに自由に、席の心配も何もいらない。子供連れの時など、後席ディスプレイで子供好みのDVDなどをつけ、彼らの笑い声を聞きつつの運転なので、まるで自宅の一部をそのまま動かしているような気分になる。


 東京には年に数回から10回くらいは行くのだが、目的地まで、当然公共機関を乗り継ぐわけだ。土曜、日曜にしか行かないので、都会の人に言わせれば大したことはないのだろうが、毎回人の多さに参る。見ず知らずの人々と、あんなに過密な状態でパニックにもならず、当たり前に一定の時間過ごせる事が不思議な気がする。
 もしかしたら家族や友人、同僚同士と見られる人たちは、その単位で、私のように一人で乗っているものは、一人の、無意識のうちに見えないカプセルのようなもので区切っているのかもしれない。そうして関わらないで、じっと目的地に着くまで、その過密に、耐える。

 上述のような気持ちで、ここ数年、行き来をしていたのだが。
今日、帰りのバスの中で、高齢の男性が私に何事かをつぶやいた。その声の不明瞭さと小ささは、「おせっかいかな。見ず知らずだもんなあ。こっちもちょっと照れくさいけど…」というような気持ちの表れだったのかもしれない。
その男性はこう言って下さった。「線を踏んじゃ危ないよ。もっとうちっかわにいなきゃ」でもその声には、不注意な若者を心配して注意する年長者の暖かさが込められていた。私の荷物と立ち位置がバスの降り口に近すぎたようなのだ。「あ、はい」などとどぎまぎして、位置を変えた。その方はすぐに降りて行かれたが、その焼けて皺だらけの柔和な表情が、光を帯びているように感じ、とても温かい気持ちになった。

 もう一つ、電車の中で。発車間際に駆け込み乗車を試みた若い女性がいた。両手をドアの間に突っ込み、こじ開けようとするがうまくいかない。電車は今にも動き出しそうだ。「危ない」と私が思わず声を出してしまったのと同時に、近くにいた男性二人が素早くドアに走り寄り、こじ開け、彼女は車内に乗ることが出来、無事だった。彼女は小さく「すみません」と言い、何事も無かったかのように他の乗客と紛れて行った。全くの赤の他人で、それもかなりその人自身に非があるような時でも、危ない状況となれば、咄嗟に動く人々が居た。神の手配を垣間見たようで、何だかとても嬉しかった。ありがたかった。
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白い小鳥
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 読書が好きな2児の母。平和と調和を願う菜食主義者です。瞑想を通じて精神・霊性・身体の向上を目指しています。
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