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つれづれに思うこと、本や映画の感想、菜食レシピなどなど、心のままに書き綴っています。
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 長男とテレビのチャンネル争いをした。
おとな気ないことをしていまったと自分にむっとしている私の顔を見て、長男は「ごめんなさい。ママが見ていいよ。僕が間違っていたよ。」と大泣きした。こんな状況にますます腹が立って「もういいよ。ママが悪かった。ごめんね。でももう寝よう。おやすみ!」と半ば強引に寝かしつけた。自分にイラついた。
 
 こんな時、滅多に思い出すこともなくなった、古い知人を思い出す。仮にマリとしよう。マリはよく言っていた。
「私って、言い出したら聞かないヒトだから…」
自分は意思が強い、とか思ったことを最後までやりぬく根性がある、とかそういう意味の言葉だったのだろう。その少し自慢げな声の調子と笑顔が、大嫌いだった。

 「言い出したら聞かない」という状況は、見方を変えればただ己のエゴのごり押し、であることが多い。周囲の人間がいかに彼女のために我慢を強いられるか。少し想像力を働かせればわかることではないか。
彼女の口から出る言葉には繊細さがなく、その勝手な思い込みに満ちた上からの物言いは、いちいち私の癇に障った。価値観が違いすぎたのだろう。
 私にとってマリは「自分のことで精一杯で、他者に対する配慮に欠ける、かなり傲慢な人」だった。

 幸い今はすっかり縁遠くなり、思い出すこともほとんどない。どうしているかなどという興味も全くない。
 しかし、人間関係において片方のみが一方的に悪い、ということが少ないのもまた事実である。(全くない、とはいいきれないにせよ)

 結論から言うと「彼女と私は同じ穴の狢」なのである。似ているからこそその欠点がよく目に付き、震えるほどの嫌悪感を抱いてしまう。
たぶん二人とも変わり、成長し、学びのためにお互いを必要としなくなったからこそ縁がなくなった、のであろう。現在の彼女が実際にどういう振る舞いをし、人間的にどうであるか、知らない。きっと私がそうであるように、全能なる愛に満ちた神の導きのもと、着実に自らの道を歩んで向上していることであろう。

 だから私の中のマリは、他ならない私自身の「我がまま。配慮の無さ。傲慢。人を尊重することなく、平気で無遠慮に傷つける、残酷なエゴ」の象徴なのである。
 彼女を思い出す、とはすなわち自分の中のそういう欠点を痛烈に自覚することなのだ。そうして絡みつき、幾重にも重なったエゴが、ゆっくりと薄皮を剥ぐように取れていく。それは「彼女はこんなに酷かった、腹立たしい!」と相手を攻撃するばかりでは到底望めない、苦しい、孤独な作業である。

逃げ出さず、じっくりと取り組んで行こうと思う。
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 読書が好きな2児の母。平和と調和を願う菜食主義者です。瞑想を通じて精神・霊性・身体の向上を目指しています。
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