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つれづれに思うこと、本や映画の感想、菜食レシピなどなど、心のままに書き綴っています。
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 職場にいる働く妊婦さん。7月が出産予定だそうだ。もちろん初めてのお産。仕事上がりになんとなく会話。
「夜、横になるとボコボコ蹴られて眠れないんです。」
「そうそう、仰向けも苦しいし、うつぶせには寝れないし…。」
とかつて妊婦だった者がもう一人加わり、会話が弾む。
「私は長男が3980グラム、次男が4750グラムで生まれて、次男の時はちょっとしたさわぎになったのよ!もちろん、自然分娩!」
と武勇伝を得意げに話す管理人。
だんだんと陣痛についての話になる。
初めての出産を控えてやはり不安なのだろう。その人が特別心配性なわけではない。当然のことだ。初めてなんだもの。誰だって不安にもなれば心配にもなる。
こういう時、かつての妊婦達は胸を張って言うのだ。
「大丈夫!」

 陣痛は辛い。リラックスして愛する子供をこの世に生み出すエネルギーだと思えば痛くないなんて、大嘘だ。でも怖がることでもない。長い人生の時間と比べたら数時間から長くて数日。ここをじっと耐え、永遠に続くかと思われる痛みの感覚を通り抜けた瞬間、もう陣痛のことなんて忘れてしまう。赤ちゃんの産声でどこかに飛んでいってしまう。だいたい、忘れなければ2人目なんて妊娠できない。

「赤ちゃんの顔をみたら痛みなんて忘れちゃうし、陣痛が来るまでの辛さと比べたらそりゃもう生まれて出てきてくれた方がずっと楽だもの」
「私は『大抵の人がみんな大丈夫なんだから自分だって大丈夫』と思っていたわ!」
自信に満ちたかつて妊婦だったおばちゃんたち(管理人もおばちゃんです)の言葉に、今現在妊婦さんの顔に、少しだけ安堵の光が射す。

 こうして新しい命が次世代につながってゆく。母たる女の同盟が後押しする。

 別に「出産」に限らない。先に経験したものが、未経験の人に光を投げかける。試験に合格したものが受験生に。手術を受けたものが術前の患者さんに。
もちろんなんだって皆がうまく行くとは限らない。
事実とか、状況とか、結果がどうでも関係ないのだ。
暗い海の上でふと不安を感じている人々に、陸の存在を知らしめる灯台のように、人それぞれがそれぞれの光を灯していればいいのだ。そして経験する事柄によってその立場はくるくると入れ替わっていく。お互い様なのだ。
 光を見る誰かが目指す場所にたどり着けるかどうかは神のみぞ知るだが、光があることそのものに誰かが勇気付けられればそれでいい、そう思う。


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 読書が好きな2児の母。平和と調和を願う菜食主義者です。瞑想を通じて精神・霊性・身体の向上を目指しています。
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