母に服をあげた

　最近、ネット通販で立て続けに服を購入。私は毎日ではないが、日中仕事に行っていることが多いので宅配便を受け取るのは子守に来てくれている実家の母。

　私とは全く体型も気質も違う母は、若い頃からすらっとしていて、食べることより掃除洗濯おしゃれが大好き。でも根が堅実な人間のため、あまりバンバンと買い物をしたりしない。このごろ、それなりに衣服に気を遣うようになった私が、新しいものを身に付けるたびに、ちらりとチェックを入れてくる。内心自分も欲しかったらしい。
　今日、やはり通販で買ったチュニック、柄はとっても気に入ったのだが、胸の切り返しの位置が微妙に思っていたのと違い、
「お母さん、これ着る？？私、柄はとっても好きなんだけど、実際着るとちょっと…」と見せたら、目にも留まらぬ速さで手に取り、さっと身に付け、
「うん、こういうの好き」
とあっという間に小さくたたんで自分のバックに入れてしまった。

母には少し大きめのサイズだったが、チュニックなので気にならないといえば、気にならない。黒地にちょっとレトロな花柄の、母が愛用している薄いブルーのジーンズにぴったりのデザインだ。
　正直ちょっと惜しい気もしたが、あげることにした。何よりも、母が喜んでいる様子だったし。一緒に買い物することがあったら、今度は母にぴったりのサイズの服をプレゼントしよう。気軽にこう思えるのも、働いて、自分の収入があるおかげだ。そして母が手伝ってくれるからこそ仕事も続けられている。

　もちろん、子守も家事も、手伝ってくれている分に対しては、ある程度の額の現金を毎月お給料として母に手渡してはいる（田舎の高卒のOLさんの一ヶ月の手取りくらいかな？家政婦さんを雇ったらこれじゃ済まないかな？というくらいの額）。でもそれはそれ。食べ物やちょっとした小物など、感謝の気持ちを形にすることも大切だと思うし…。母も気を遣ってくれる。本当はお互い経済的には誰にも頼らずにやっていけるのだ。でも現金やプレゼントのやり取りをして喜び、喜ばれて、お互いに楽しんでいる。喧嘩をすることもあるが、やはり母娘。家族っていいな、と思う。大切にしよう。