餃子に殺虫剤！

　ニュースで、中国の工場で作られた餃子に殺虫剤が入っていて、関東を中心に10人の方が食中毒症状を起こしているというのを聞いた。意識不明の子供さんもいるらしい。原料が中国産でも、日本でパックにつめられると「日本製」という表示になるらしいし、実際「安いもの」を求める結果、日本の食糧生産は中国にかなり依存しているという。
そういえば、北海道の食肉偽装をしていた社長が
「だいたいまともな製品があんな安い値段で手に入るわけがないじゃないか」
というような発言をしていたのを思い出す。（もっとも「高級お惣菜」でも産地偽装や消費期限の改ざんがなされていたようだから、「いいお値段」でも即安心というわけではなさそうだが。）

　健康被害にあわれた方々は本当にお気の毒だし、早く回復されることを心からお祈りする。

　一方で、今の世の中でベジタリアンであることの利点のようなものも正直感じている。つまり、今現在いわゆる「普通に売ってあるお惣菜や冷凍食品」というのは圧倒的に「非菜食」の製品なので、ベジタリアンやビーガンは購入しない。
もちろん「菜食者用」のインスタント食品や冷凍食品は口にするのだが、幸か不幸かごく限られた企業でしか生産されておらず、何かあったら責任の所在はすぐにはっきりするし、また少しでも一般の方に販路を拡大するためか
「無添加や低農薬、無農薬、健康」を売りにしている会社が多い。流通量を考えるとこれらの食品の中で今回のような健康被害に遭う確率は（絶対にないとはいえないものの）限りなく低いと思うのだ。

　全世界的に人類みんなが菜食者になれば、たくさんの食品会社の中には正直ではないない企業もでてくるかもしれない。でも農産物を全て（畜産にまわさずに）人類が直接口にするようになり、食料生産のエネルギーや資源を全て農業に注ぎ込むことができれば、自然に質の良いものが豊富に安価に出回り、食料不足も改善されて危険も遠のくのではなかろうか。

「食の安全」というのは産地とか生産ラインとか、賞味期限などではなくて
「人類が菜食者になるかどうか」の一点にかかっているのではないかと思う。