職人技に釘付け

　今日、ちょっとした用事があってデパ地下を通った。バレンタインデー商戦の只中とあってがどこまでも、どこまでも並ぶショーケースの中には、高級チョコレートが宝石のようにきちんと魅惑的につめられている。
と、いいつつ、実は私はチョコレートやその他菓子といった甘いものはあまり好きではない。ただ昔からイライラした時やむやみやたらに悲しい時、狂ったように口に詰め込む傾向がある。だから最近は逆に「チョコレートが欲しい」と感じたら「何かストレスが溜まっているな」と気が付くくらいなものだ。

だから今日も、足が止まった～というか、一緒に歩いていた子供のが張り付いて離れなくなったのはある和菓子のコーナーだった。

　上生菓子、というのだろうか。職人の方が、さまざまな着色が施された餡を巧みの技で練って、子供たちに「次は何ができるかな？わかるかな？」と語りかけながら、あっという間に魔法のようにいろいろな形を作り上げてゆく。
伝統的な梅や椿の花などと並んで、テレビでよく見かけるキャラクターがたくさん、たくさん出来上がり！
（もちろんビーガンOKのお菓子なので、いくつか購入させていただいた。）

　物つくりの現場、というのは何でもそうだがいつ見ても心が震えるほど素晴らしい。出来たものをみていると、作る方の気持ちや人間性、技術を習得するまでの膨大な時間、努力、向上心、そんなものがぎゅっと凝縮されて感じられ、圧倒されるのだ。子供でなくても時間を忘れていつまでも見ていたくなる。

「人間って素晴らしい」人はみな、神の子であることを実感する瞬間。