一年を振り返って

　全般的に穏やかな一年であったと思う。

　住む家があり、仕事に恵まれ、食べるものに不自由せず、借金取りに追われるわけでもなく、家族が健康で一緒に暮らしてゆける。子供たちはにぎやかにすくすくと育っている。
それだけで本当に幸せで恵まれていて、感謝の一言に尽きるのだ。

でもあえて、何項目かに分けてこの一年をふり返ってみようと思う。

1）仕事面：あまり変わりなく、平穏であった。新しい知識、技術も少しだが習得した。変な言い方かもしれないが、「退屈さや苦痛なく働くことができた」のが嬉しかった。さらなる向上を目指したい。

2）家庭面：夏ごろ夫が仕事のことで悩み、会社を辞職するかもしれないと言い出した。心身ともにハードワークを強いられる職場であるので、「夫の気持ち次第だ」と腹を括った。結局は社長との話し合いで、配置転換の上昇進、昇給を提示され、勤務続行。私も収入があるので、一般の家庭よりもまだ危機感は少なかったと思うが、やはり「一家の生活が私の肩に…」と考えればかなりストレスフルな状況であった。無事に収まってよかった。
子供たちは健康で、心身ともに健やかに成長している。家族みんなに大きな怪我や病気、事故なども無し。良い一年であった。

3）自分の精神・身体的健康面：年始と比べると体重が少し増加した。でもこれは手立て無くなし崩しに増えていったわけではなくて、それまでの精神的な問題を食べることに摩り替える悪い習慣や考え方を自覚し、食べ物との距離のとり方や付き合い方を学ぶために非常に必要なステップであった。経過としては夏ごろをピークとしてむしろ減少傾向にあるので、何も心配はいらない。
　また、精神面では食べ物がらみから問題点がよりいっそう明らかとなり、自覚できたことでまた一つ荷が軽くなったように、呼吸が楽になったように感じる。

4）霊性の修養面：本当に内面の問題、考え方やふと浮かんでくる意識、無意識の内に発する言葉や咄嗟の行動などに関しての問題であるのだが、自分のエゴの大きさ、醜さにほとほと嫌気がさす事ばかりであった。
進歩の面では今一つ。素晴らしい師に恵まれていながら、これでは師に申し訳なさ過ぎる。非常に反省の多い一年であった。

　自らが蒔いた種は自らで刈り取らねばならない。あれこれと言い訳をせずに黙々と修行に励むしかない。大切なのは諦めないこと。「潰されそうだ」とへたり込んでしまっては、本当に潰れたままになってしまう。這いつくばってでも1ミリでもいいから前に進むこと。指一本でもいいから光の方に伸ばすこと。
明けない夜は無いのだから。信じよう。