弟の帰省

　私には3歳年下の弟がいる。地元の専門学校の講師として働いていたのだが、2007年九月から東京の会社に勤務し始めた。都心に部屋を借りるのはさすがに難しく、千葉から往復3時間弱かけて通勤している。同じ法律関係ではあっても、「知識として教える」のと「実際会社で知識を応用する」というのは勝手が違い、かなり大変らしい。
　今回は年末年始の休みを利用して帰省してきたのだ。

　母と子供たち2人、4人みんなで空港まで迎えに行った。上京した頃と比べるとずいぶん痩せたようだが、元気そうだった。長男は「BMWのお兄ちゃん」次男は「大きい兄ちゃん」といってなついている。帰りにみんなで亡くなった父の墓参り（実際はお寺の納骨堂）をし、住職に挨拶。そしてマクロビのお店で軽く食事をした。
実家まで送っていったのだが、次男は婆ちゃんの家に泊まるというので置いてきた。明日は迎えに行かねばならない。

　家族があるというのは少し煩わしさもある反面やはり有難く、暖かいものだ。
もし彼らが居なかったら…。社交的な方々は一人でも十分に楽しんで暮らして行かれるのだろうが、私の場合一人職場と家をただ往復し、歳を取ってゆくだけのような気がする。
もちろん師と信じる方がいるので、全くの孤独ということにはならないのだが、「肉親」というのとはやはり違う。両方を必要とする、そんな私はやはり修行の足りない欲張り者なのだろう。

それにしても弟の元気そうな姿を見て、安心した。