硫化水素自殺

　硫化水素による自殺が後を絶たない。入浴剤と家庭用洗剤という入手のし易さ、密閉空間で2剤を混ぜるだけ、というガス作成の容易さが一因となっているようだ。

　でもこのガスの怖いところは、周囲に2次被害をもたらすこと。空気より重く、高濃度であれば臭気も感じないらしい。（薄いと卵の腐ったような、温泉地で漂っている悪臭がするとのこと）
ドアに「硫化水素発生中。速やかに警察を呼んでください」といった張り紙をしているとしても、ホテルやアパートであれば全てのドアを見てまわるわけもなく、無関係の人間が、部屋にいながら知らないうちに有毒ガスを吸い込む危険もある。

　自殺そのものも決して許されることではないと思うが、そのために関係の無い人を巻き添えにすることは、もっとあってはならない。また、たとえ自分ひとりが静かに死んでいったとしても残された家族がどれほど悲しみ、苦しむか。

「死んで楽になる」
「死んだら終わり」
「後は真っ黒な無があるだけ」（一頃流行った死神のノートのお話がそうでした…）

とする自由はあるでしょう。ならばどういう生き方、死に方をしても関係ない、と考える。
でも私はそれは真実ではないと信じています。輪廻転生。因果応報。そのサイクルからは偉大な師、神の救いがなければ死のうが何をしようが逃れられない、そう信じています。

　私には自殺はさらなる苦しみの始まりという風に感じられます。死んでからその罪の大きさに気が付いても遅いのです。取り返しがつきません。
以前の記事（自殺を考える時）にも書きましたが今現在苦しみぬいている方々に
「死ぬ気で頑張れば、何とかなる」などというつもりはありません。
でも「死んだつもりになって、こんこんと眠る」とか「とりあえず食べて、お茶を飲む」あるいは「寝転んでじっと天井を見つめる」「何も考えない」「瞑想をする」などはどうでしょう。頭で考えてもどうしようも無いときは、何も考えないで出来ることだけを淡々としてゆくのが一番。そのうちに光が射してくる。優しい風が吹いてくる。そう思います。

　自殺を考えている方々へ。
とにかく自殺は止めましょう。思いとどまりましょう。家族を悲しませたり、人に害をなすのはもっと止めましょう。
何よりも自分自身がこれ以上苦しむことがないように。
神のご加護を。