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つれづれに思うこと、本や映画の感想、菜食レシピなどなど、心のままに書き綴っています。
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 景気悪化。派遣切り。住む家を失った人々。100年に一度の不況。

 そんな厳しい言葉をよく目にし、耳にする。
ニュースによると、最近休日に外に出かけずに自宅で過ごす、いわゆる「巣ごもり」する人々が増えたらしい。
大手デパートの売り上げが軒並み落ち込む中、インターネットでの商品の売り上げが右肩あがりに急増し、それに伴って宅配業者の成績が急成長している、という内容のものだった。「編み物」を趣味とする男性が増えてきている、とも言っていた。

 通勤中車の中で聞きながら、ハンドルを握る私は一人ニヤニヤしていた。
「ついに自分の時代がきた!」



 私はいわゆる「アラフォー」世代。
学生時代、道草ばかりしていたので直接にバブルの時代の恩恵を受けたわけではないが、アルバイトやテレビを見ながらその狂乱ともいえる時代の空気だけは何となく体感していた。
 世の中はイタリア料理だの高級車だの海外旅行でブランド品の買い漁りだの、出かけることばかり。学生であっても学生なりに「派手なイベント」に奔走していることが良しとされていたように思う。騒げ、楽しめ、歌い、踊れ、遊べ、と。

 昔から必要以外は家に閉じこもって本を読んだり映画を観たり、一人で過ごすことが好きで集団行動が苦手だった私は、その空気の中で「普通」で居ることが苦痛でならなかった。

 別に人からどう思われようと関係なく、結局はおおむね自分のペースで生きてきたわけではあるけれど、そんな自分でも社会と断絶していたわけではなく、それ相応に「おつきあい」というものがあったわけで。
そうすると「休みの日何しているの?」などという会話もしなくてはいけないため、嘘をつくのもいやだったし、それにちょっぴりの虚栄心もあって、行きたくも無い旅行に行ったり、興味もないイベントに参加してみたり、人知れず苦労していた部分もあったのだ。

 その頃から自分の出不精な嗜好はあまり変化はない。
でも世の中がこれだけ変化してきたわけだ。もちろん年齢的に落ち着いて来る世代になってきたこともあるけれど、休みごとにどこかに行かなくても、イベントに参加しなくても、アクティブに活動していなくても、「暗い(!)変った人」と思われる心配の無い社会。
子供が居るので独身時代のように一人気ままに本格的に「巣ごもり」することはできないけれど、休日十分に「お家で過ごす」ことは出来る。

 不況が嬉しいとは言わないけれど。
話題作りのため、もしくは人並みと思われたいために無理してアクティブにならなくてもいい、この傾向は少なくとも私個人にとって非常に好ましく感じるのです。
 この傾向がもっともっと進んで、世の中の多くの人が「内面」や「本来の自分」を探求するような社会になるともっといいのに。
「趣味は座禅(瞑想)です」とか、
「神の国を見つけたいのです」なんて普通に言う人が増えてきたりして。
景気はよくならないかもしれないけれど、少なくとも静かで平穏な社会にはなりそうではありませんか。





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 読書が好きな2児の母。平和と調和を願う菜食主義者です。瞑想を通じて精神・霊性・身体の向上を目指しています。
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