ゼロよりはマシ

　本日大学の生協書籍部へ。
仕事関係の雑誌の定期購読をして取り置きしてもらっていて、数ヶ月に一度受け取りに行く必要があるため。
（郵送してもらうと送料が結構な額かかるし、通勤で近くをよく通るので）

狭い店内にびっしりと専門書がおいてあって、受け取りがてら新しい本をチェックするのも楽しみの一つ。
それでなんとなく並べて有る本を眺めていたら、女性店員さん二人と留学生らしき若い男女の４人のやり取りが耳に飛び込んできた。

店員1「ここには置いていない。Not Here Now.　注文しますか？？」
店員2「ええっと、‘注文’ってなんていうんだろう？？」
スカーフを被った東南アジア系のイスラム信者らしき女性、中国籍？韓国籍？らしき東洋系の男性も何と言ってよいかわからない様子。

　4坪有るか無いかの店内に居合わせて、しっかり聞こえているのに知らんプリをするのも居心地悪く、思い切って書棚の影から飛び出した私。
留学生たちは、どうも書物の表紙をコピーを見せつつ、その本を購入したい様子。

中学生にも失笑されそうなカタコト英語で
「注文しますか？」と私が聞くと女性の方が
「どのくらいで届く？」と私の目をじっと見て答える。店員さんは
「どのくらいで届くかすぐにはわからない。
でも（留学生が持っていたコピー用紙に書いてある世話人らしき人の名前と内線番号に）電話すればわかるはず」というので
「○○さんに電話で尋ねるそうです。待っていられますか？」とまたカタコト。

　結局、留学生たちは、以前注文した本（英会話のテキスト！！）が届いているから取りに来るようにいわれてやってきたのに、その日レジにいた店員さんが2人ともその品物が店内にあることに気がつかず、
「ここには無い」と答えたための行き違いだということがわかった。
取り置き用の本棚を急いで探すと、奥の方に埋もれて目的の本は2冊ともちゃんと見つかり、二人は本を受け取って無事戻っていった様子。
（事態が収拾しそうなのを見計らって、途中から私はまた本棚の影で自分が興味の有る雑誌を見ていたので、最後まで彼らを見届けたわけではないけれど。
ま、狭い店内で様子は伺えたわけで。）

　私が話した英語なんて、相手も英語圏の人ではなかったからなんとか通じたような、筋金入りのカタコト。しかも文法もめちゃくちゃなものだったのだけれど、それでも店員さんたちにはとても感謝され、両方の役に立ったことが嬉しいやら、酷い英語を聞かせることになってしまって恥ずかしいやら。

ただ、今日のことで
「言葉にしても技術にしても、それがどんなに拙いものであっても何事もゼロよりはマシなんだなあ」と妙な感動をしてしまいました。

環境問題でも仕事（は流石にまずいか？？）でも習い事でも何でも同じ。
「自分一人がこんなことをしたって。」
「（ちゃんと最後までできないのに）手をつけたって無駄」
なんて悲観的、否定的にならず、

「できることだけでもやろう。」
「やれるところまででいいから、とにかく何かをしよう！」
というのが大事だなあ、と。
そりゃナンだってやるからには100点満点が一番いいけれど、10点、20点の赤点でも、テストさえ受けないでじっと立ちすくんでいるよりは100倍もマシ。
何もしなければ何も始まらないのだから。

う～ん、頑張ろう！！！（と、妙に張り切る40代の働く母ちゃんってのも悪くないじゃありませんか…）