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つれづれに思うこと、本や映画の感想、菜食レシピなどなど、心のままに書き綴っています。
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 職業柄、私は老人に接することが多い。家庭環境や生活の実際、その方の身体の状態など。もちろん個人情報であるので、個々の事例についてここで述べることはできない。高齢の方々と接して私個人が常々感じていること、思うことをつらつらと書こうかと思う。

 1)年の取り方は本当に、驚くほどの個人差がある。

 子供の成長というのは、健常であれば、そう大した差はない。けれど加齢というのは全く天と地ほどの違いがある。90歳を過ぎてもなお矍鑠としてご自分の身の回りの世話はもちろん、事務的なことや社会とのかかわりもキチンとされる方。50代でも脳梗塞、出血などの影響で身体に麻痺がある方。身体は何とも無いけれど、認知症が進んで表情に乏しい、自分のことが自分でわからなくなっていらっしゃる方。

 2)家庭環境による生活の質の格差

 子供夫婦、孫ひ孫たちに囲まれて、大切にされている方。家族に囲まれているのに冷遇されている孤独な方。同居ではないものの、何かあるとすぐにしかるべき対応が迅速になされる方。連絡さえつかない状態の方。夫婦二人で認知症を患い、頼りになる家族も他に折らず、傍から見ると危なっかしい毎日を過ごされている方。老健施設に入りっぱなし、白い壁をひたすらに見続ける方。家族とは縁が薄くても犬や猫と共に暮らし、温泉で仲間と語らい、静かにしっかりと日々を暮らしていらっしゃる方。家族や地域社会との関係性、健康状態に加え、収入、蓄えの多寡など経済的な格差も老後の生活の質にかなり影響があるように思う。

 真面目だったから幸せな老後を送り、酷いことをしたから酷い目に会う、というわけでもない。もちろん神の目から御覧になれば、過去世での生き方やカルマ、本人の因果応報、緻密な宇宙の法則に従って、なるべくしてなった、そんな状態であるのだろう。でも目で見えることしかわからない凡人である私にとっては、それこそ「人知を超える不思議」に感じらてしょうがない。

 でも、一ついえること。老いを目の当たりにする、ということは、おどろおどろしい因縁話や地獄の苦しみや最後の審判などといった宗教的な教訓話を繰り返し聞かされるよりも、ずっと現在の生活を律する大きなきっかけになりうる、ということだ。
引き合いに出して苦しんでいる高齢の方々を貶める、などというつもりは微塵もない。それぞれがどのような人生を歩まれていても、一人ひとりが尊重されるべき存在であるのだから。
そうではなくて、生かされている自分、今現在の全て(健康、若さ、収入や家族や友人、仕事etc…)を当たり前に感じてしまっている自分に気がつくきっかけになる、といいたいのだ。黙々と小さく積み重ねる一日、一日によって、一歩ずつ老いに近づいているのだから。反省ばかりの毎日である。
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 読書が好きな2児の母。平和と調和を願う菜食主義者です。瞑想を通じて精神・霊性・身体の向上を目指しています。
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