確定申告

　昨日、確定申告に行った。
私は非常勤勤務で複数個所に勤めているため、申告対象になっているのだ。
普通のサラリーマンと違って、社会保険やその他の控除が全くされない形でそれぞれの勤務先からお給料が支払われるので、申告すれば必ずいくばくかの還付金が国から支払われることとなる。といっても還付金をかなり上回る市民税県民税、健康保険の掛け金が請求されることとなるので、油断できない。
納税は国民の義務であるから支払うことにやぶさかではないが、還付金が帰ってきたと思ったらそれ以上にきっちりごっそりと引き落とされるのを見ていると、複雑な気分になる。やはりこういうシステムを作る方々というのは抜け目がない、と感心しさえする。

　さて、ここ数年経費節減のためだろうか、税務署はしきりに
「自宅に居ながら申告できる、e-Tax」を勧めるが、調べてみると自宅にパソコンが必要なのは当然として（それは持っているからこうしてブログを書くことができるわけだけれど）、市役所で電子カードを交付してもらい、その上そのカードを読み込む機器を購入し…と何やら非常に煩雑である。

　それで結局は毎年確定申告の会場に足を運ぶことになる。待ち時間さえ気にしなければ、必要書類を見ながらアルバイトの子だろうか、若い子がチャッチャとパソコンに入力し、はっきりしないところのみ税務署の職員に尋ねて確認してくれる。私は打ち込まれる数字に誤りが無いか、控除するべきものが全て控除されているか横から確認していればいい。
あとはプリントアウトされた書類と共に、必要な書類を糊付けして提出。控えの方にも印鑑を押してもらって、終了。

　流れに乗ってシステムのままに税を払い、還付金を受け取り、そしてまた別の税金や健康保険料などを支払う。
法にのっとり、基準に従って…。説明されれば「ああ、そういう理由で支払いが発生するんだな」と納得はするものの、例えは悪いが、自分がまあまあ親切に、でも結局は搾取される家畜のように思えることもある。

　でもこれが世俗の生活。本当に真実の道を見つけられて良かったと思う。この世の現実だけしか知らない生き方なんて、もう考えられない。それこそ「いっそ死んでしまいたく」なる。そんなことをしみじみと思った一日であった。