許せない一言

　何気なく言ったことでも言われたほうからすると
「許せない」
ということがあるものだ。

たとえ「あの時は悪かった。本当にごめんなさい」
と心から謝られても、
「そんな言葉を発した事実そのものが許せない」
「決して忘れられない」という類の言葉。

悔しくて悲しくて腹立たしくて、思い返しては毎晩のように泣けてくる。
「気にしない」
と自分の心に見てみぬ振り、気づかない振りをするにはあまりにも激しく渦巻く感情。今の私の心が見えればきっと、大量に出血してずたずたの状態であるのがわかるんじゃないかな…。
　
　しかもこういう時に限って、言葉を発した本人というのはその重大性に全く気づいていない。
確かに字面だけを見れば世間でよく口にされる言葉ではある。
でも私の生育歴や精神状態、思考の傾向さらに現在の状況から言えば決して決して聞き流すことができなかったその一言。

「許しなさい」
「ただ忘れなさい」
自分で自分に言い聞かせてみる。

「今はできない」
もう一人の自分が駄々をこねる。

時が解決してくれるだろうか…。
この渦巻く感情を鎮めたい。
誰かに対する怒りというのはなによりも自分の心身、魂を傷つける負のエネルギーに満ちている気がする。

きっと瞑想の中にこそ答えがある。
負けるな、自分。流されるな、自分。
神様、お力を！！