努力をするか、易きに流れるか…

　好きなこと、楽しいことに没頭するのは、誰にでも出来る。
なんとなくだらだらと時間をつぶすことも。

難しいのは、「しなければならないけれど、楽しくなく、むしろ苦痛を伴うもの」をきちんと成し遂げること。

　でも、しないことによって誰かに迷惑がかかる、とか締め切りがあって否応なしにしなくてはならないことなら、普通に生活をしている人間ならばまだ、無理やりにでも何とかするものだろう。

　問題は、別に締め切りがあるわけでもなく、しなくても誰かに迷惑がかかるわけでもなく、とりあえずの生活には支障ない。でもした方が将来圧倒的に自分のためになるし、成し遂げることで達成感が得られる類のこと、だろう。

　私の場合、仕事上の（とった方がいいけれど、とらないでも今の仕事や生活には直接の関係がない）資格とか、語学とか、着物の着付けとか、ここ何年か使っていないものや書類の処分とか…。最近では、めっきり弱った足腰身体を鍛えるためのトレーニングなんかも加わってくる。

重い腰をなかなか上げられない。
「まあ、いいか」とずるずると先延ばしにしてしまう。締め切りがあるものは、間際になってばたばたと慌てて滑り込むようにやっつけようとする。本当にどうしようもない私の悪い癖だ。

　でも実はただ単にだらしないだけではなくて、本当の意味で自分を大切にしていないからこんなことが出来るんだなあ、とこの頃気が付いた。
本当の意味で自分を信じていないから、「出来ないことに真正面から向き合うのが嫌でいまひとつ一生懸命になれない」時があるということも。

易きに流れてしまうのも、この頭脳という魔の誘惑だ。
これっきりの貴重な人生、きちんと生きなきゃもったいない。頑張らなくては…。